浦和駅近く消化器内科・乳がん検診 ミモザクリニック|埼玉県さいたま市の消化器内科、乳がん・胃がん・大腸がん検診

おなかの症状

胸やけ

すっぱいものが上がってくる、胸が焼けるなどの症状は逆流性食道炎によるもののことが多いです。逆流性食道炎の検査として、内視鏡は必須ではありませんが、食道がんや消化性潰瘍などの他の病気ではないことを確認するため検査をお勧めします。

「胸やけ」とはみぞおちの上の焼けるようなジリジリする感じ、しみる感じ、胸(前胸部)が下のほうから上へと向かって熱くなるような感じ、すっぱいものが上がってくる感じ、などの不快な自覚症状です。訴える胸やけの症状は人によってそれぞれです。胸やけが続くと、 食事や睡眠など生活の質にも影響します。このような「胸やけ」の症状は、何らかの原因で胃酸が逆流し、食道の粘膜を刺激することで起こります。
この胃酸の逆流によっておこる病気を胃食道逆流症といいます。食道の粘膜がただれ、食道炎(逆流性食道炎)を起こしていれば、内視鏡(胃カメラ)検査で確認できます。逆流性食道炎の検査として、内視鏡は必須ではありませんが、食道がんや消化性潰瘍などの他の病気ではないことを確認するため検査をお勧めします。
また、胃酸の逆流を防ぐために普段からできることとして、@炭酸飲料を飲みすぎない、A食べたらすぐ横にならない、B甘いもの、高脂肪食を食べすぎない、Cおなかのベルトを締めすぎないD猫背にならない、などあげられます。また、このような生活習慣を気を付けても症状が続く場合、胃酸を抑える薬を飲むことで症状の改善がみられます。

胃痛、胃もたれ

胃痛や胃もたれの原因として、胃十二指腸潰瘍やがん、逆流性食道炎、などがあり、胃カメラ(内視鏡)で診断可能なことが多いです。しかし、胃だとおもった痛みが、他の臓器の病気が原因のこともあり、自己判断せず、病院受診をお勧めします。

胃潰瘍、十二指腸潰瘍 、胃がん、 逆流性食道炎などの病気が胃痛や胃もたれの原因になることがあります。胃カメラ(上部内視鏡検査)を行うことで、これらの病気は診断することができますので、症状でお困りの方には一度は内視鏡を受けることをお勧めします。しかし、病気を持っていても無症状のことがあり、また逆に、胃痛や胃もたれの症状があるからといって、必ずしも内視鏡で異常が見つかるわけではありません。症状が出るメカニズムとして、食道や胃の運動機能異常、内臓の知覚過敏、ストレスの関与など様々な因子が関連していることが推測されていますが、原因が特定できないことも多いのが現状です。運動機能改善薬や潰瘍治療薬を用いた治療を行い、その効果をみることもあります。 また、“みぞおち”(心窩部)には胃の他にも多くの臓器が存在しています。自分では“胃”の痛みだと思っていても、その原因が実は胆道や膵臓など他の臓器に由来する症状(胆石発作や膵炎など)だったりすることも少なくありません。また稀ではありますが、心筋梗塞や大動脈瘤など循環器系の病気によって症状が出ることもあります。症状が長く続く、体重が減るなどに当てはまる方には、内視鏡だけでなく、血液検査や超音波、CTなどによる他の検査を組み合わせて行った方がよい場合もありますので、病院を受診し、主治医にご相談ください。

腹痛

腹痛の原因には様々なことが考えられます。
痛みの場所や痛み方、持続時間、痛みに伴う症状などをきいて、それぞれに必要な検査を行いますので、一度受診をお勧めします。

腹痛の原因を診断するためには、痛む場所と痛みの種類(間欠的か、持続的か、内臓痛か、体性痛か)、痛みの起こり方(急に、じわじわと、何ヵ月も前から)、痛む長さ(数分、数時間、数日、それ以上)、痛む範囲、痛みが悪化・軽減する要素(食事、運動、飲酒、月経など)、痛みに伴う症状(発熱、嘔吐、下痢など)などをお聞きします。急性腹症と呼ばれる腹痛発作は1〜2日以内に手術などの緊急処置を要するもので、特に注意が必要です。 みぞおちのあたり(心窩部)は、胃・十二指腸潰瘍、胃炎、膵炎などのほか、心筋梗塞などで痛むこともあります。また、急性虫垂炎では心窩部に内臓痛から始まり、徐々に右下腹部に痛みが移動することもあります。一方、心窩部の痛み、灼熱感または食後の胃もたれや早期飽満感が数ヵ月前からあって胃カメラや超音波、採血検査などで異常は指摘できずに原因がわからない場合、機能性ディスペプシアと診断し、胃薬や漢方薬を処方し治療することもあります。腹痛の原因は様々です。一度受診し、外来で相談することをお勧めします。

吐き気、嘔吐

吐き気(嘔気)、嘔吐の原因は様々ですが、症状が長期に続いたり、食事や水分をとれない場合は受診をお勧めします。

メニエール病では、めまいや耳鳴りとともに嘔気を伴うことがあります。妊娠初期のつわりは、ホルモン変化による嘔気です。ノロウイルス感染のような感染性腸炎では嘔吐、下痢をきたします。また、便秘がひどく、胃腸の調子が悪くなり吐き気を感じることもあります。ストレスでホルモンのバランスが崩れても嘔気などの症状がでます。
原因によって治療法も異なりますので、長期に続く場合、症状の強い場合、食事のとれない場合などは、早めに受診をお勧めします。

食欲がない

食欲のない時は消化に良い食べ物を食べ、脂っぽいものを避けて、消化管を休めましょう。体重減少や長期にわたる食欲低下は病気が隠れている可能性もありますので受診をおすすめします

食欲不振とは、食べ物をおいしいと感じられなくなったり、食べたいという気持ちが起こらなくなったりする状態のことです。おなかがすかない、すぐにおなかがいっぱいになる、おなかは空くのに食べたいとは思わないなどの症状が現れることもあります。妊娠中のつわり、夏バテでもよく見られる症状です。
ストレスで自律神経のバランスが崩れると、交感神経優位の緊張した状態となり、胃腸の働きが抑制されて胃もたれ、食欲不振などが出やすくなります。
食欲がない時は、消化に良い食品(おかゆやうどんなど)をたべ、繊維や脂っぽいものを避けるようにしましょう。
食欲不振は、適切に対処することで、軽快することがほとんどです。しかし、体重が減少した、長期にわたる食欲不振などには、胃がんや食道がんなどの悪性疾患や、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの消化器疾患、甲状腺機能低下症などが隠れていることがありますので、自己判断せずに早めの受診をおすすめします。

下痢

急性の下痢の場合、多くは数日で自然治癒します。水分を十分摂って消化管を休めましょう。血便や発熱を伴う場合は一度受診し検査をお勧めします。

下痢とは、便の中の水分量が多くなり、健康時の便と比較して、非常に緩い粥状、もしくは液体状の便が出る状態です。暴飲暴食、ストレス、細菌やウイルスなどによる感染などが原因となって起こる場合があります。
急性下痢症の多くは軽症で、数日で自然治癒します。基本的には水分を十分摂って快復を待ちましょう。
下痢は腸の働きが異常になっているので、腸を安静にしてあげることが重要です。おなかをあたため、できるだけ安静にして様子をみてください。
正常な便にもどるまでは、消化のよい食事を心がけ、スポーツ飲料のような体に電解質を吸収しやすい飲料の摂取を十分とるようにしましょう。
便に血が混じる、粘血便がでる、等の症状を伴う場合は、がんや、潰瘍性大腸炎などの病気の可能性もあります。また、下痢と便秘をくりかえす、ストレスがかかると便がゆるくなる、などの症状がある場合は過敏性腸症候群といわれる病気かもしれません。一度受診し、大腸カメラでの検査をおすすめします。

便秘症 

便秘になったら、大腸がんやポリープなどの器質性疾患の確認のため、大腸カメラが推奨されます。 器質性疾患なく、便秘が続く場合、生活習慣や食事の改善のほか、主治医と相談しながら治療薬の調整を行いましょう。

@ 便秘とは

便秘とは、本来排泄すべき糞便を十分量かつ快適に排泄できない状態、と定義されています。女性に多く、また高齢になればなるほど患者数が増加することがわかっています。

腸内容物の通過を妨げる病気(器質性疾患)がないことを確認することが最も重要で、代表的なものとして、大腸がんがあります。大腸がんは、日本で患者数の最も多い悪性腫瘍であり、女性では死因の第一位となっています。大腸カメラを受けたことがない方にはまず、大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)を行い、がんや、大きなポリープがないかどうかを確認します。また、他の病気に伴う便秘症(続発性便秘)や、飲んでいる薬によっておこる便秘症(薬剤性便秘)などもありますので、これらを見落とさないことも重要です。また、女性ホルモンのひとつである黄体ホルモンには大腸の蠕動運動を抑える働きがあるため、黄体ホルモンの分泌量の増える月経前は特に便秘になりやすくなります。これらの原因がないにもかかわらず便秘の症状を訴えるひとは多く、生活習慣や食生活の改善、薬物治療などで治療を行っていきます。

A 便秘の治療

(1)生活習慣の見直し

朝食を食べてトイレに行く、を朝の習慣にしましょう。食事をとるとその刺激で大腸の蠕動運動がおこり、便が直腸に送られます。横行結腸からS状結腸にかけての強い蠕動(総蠕動)は1日に1〜2回しか起こりません。便意のあるタイミングを逃さずトイレに行くようにします。
大腸の働きはおもに、便からの水分の吸収なので、便意を我慢すると、その分大腸に便が停滞し、便が硬くなります。その結果、便秘や痔になりやすくなります。また、我慢しすぎると、便意を感じるセンサーが鈍って便意を感じなくなってしまうこともあります。
また、適度な運動、十分な睡眠をとることも重要です。

(2) 食事の見直し

食物繊維を多く含む食事をしましょう。水溶性食物繊維を多く含む海藻類や果物類、不溶性食物繊維であるキノコ類、根菜類などをバランスよく取るのがおすすめです。また、水分、特に温かい飲み物を多く取りましょう。ショウガは体を温め、腸管運動を促進する働きもありますので、積極的に取り入れましょう。また、腸内細菌叢を整え、腸内環境を改善するヨーグルト、乳酸飲料、納豆、キムチなどもお勧めです。

(3) 薬物治療

近年、便秘の治療薬にもさまざまな作用機序のものが販売され、選択肢が増えました。
よく使われる酸化マグネシウムは浸透性下剤であり、依存性を生じないので第一選択として推奨されますが、腎機能の悪い方、高齢の方では血液中のマグネシウム濃度が高くなりすぎないよう注意が必要です。
また、刺激性下剤は気軽に薬局で購入可能ですが、習慣性(依存)があり、薬を使い続けていると効かなくなってしまってより多くの薬が必要になる傾向にあります。毎日使うのではなく、どうしても便が出ないときのみに頓用で使うことが推奨されています。(日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会 編; 慢性便秘症診療ガイドライン 2017)さらに漢方薬にも便秘に効果的なものが多数あります。
浣腸や薬はクセになるものではありません。器質的疾患(大腸ポリープや大腸がん)がないことを確認の上、お薬の調整は主治医と相談して便秘の治療をしていくことが重要と考えます。

血便、下血

血便、下血には、痔からの出血や大腸炎、大腸がん、胃潰瘍など多数の原因が考えられます。症状に合わせて、必要な検査や治療が必要ですので、早めに受診をしてください。

おしり(肛門)から血が出ている、便に血が混じる、赤黒い便がでた、こういった症状があったとき、どんな病気が考えられるのでしょう。痔からの出血、感染性腸炎による血便、虚血性腸炎、潰瘍性大腸炎、大腸がんなど複数の病気で血便が出ることがあります。
便が硬く、便秘がちの方がふんばって排便したとき真っ赤な血が出たのであれば切れ痔をまず考えます。食あたりのような急な嘔吐、下痢があり、その中に血が混じっている、このようなときは感染性腸炎による血便を考えます。また、急に左側のおなかが痛くなって真っ赤な便がでた、この場合は、虚血性腸炎による血便の可能性が高いと考え検査します。最近、便秘がちになった、血が混じることも多くなった、おなかが張る、などの場合は大腸がんも考えなければなりません。さらに、真っ黒な便が出た場合は胃や十二指腸からの出血の可能性を考えます。同じ“おしり(肛門)から血が出た”でも病気は一つではありません。便の色や性状、腹痛の有無などからある程度、何による病気かはしぼりこめますが、自己判断や思い込みでやり過ごすのではなく、一度病院を受診していただけたらと思います。採血や超音波、レントゲン、便の培養検査、そして内視鏡検査、など患者様の症状に合わせて必要な検査、治療を提案します。

おなかがはる

ストレスなどで腸にガスがたまったり、痛みに敏感になることでおなかが張ると感じます。生活習慣の改善などで症状が軽快することもありますが、長く症状が続く場合、内視鏡検査で、がんなどがないか確認することをお勧めします。

「お腹が張る」という症状は、多くは腸内にガスがたまることで、腹部が膨満し、痛みや不快感を感じることでおこります。ガスがたまっていなくても腸管が敏感になってしまうと、痛みや膨満感がでることがあります。便秘や月経周期、ホルモンバランス、ストレスなどが原因として考えられます。便秘によって、腸内細菌叢から発生したガスが溜まりやすくなり、おなかが張る状態が生じます。また、下痢と便秘を繰り返す場合は、過敏性腸症候群などが原因となっていることもあります。女性では月経前は腸の働きが低下し、おなかが張りやすく、便秘にもなりやすくなります。
さらに、ストレスで空気を呑み込んでしまう「呑気症」や、食べすぎで胃腸の動きが悪くなるとおなかのはる原因となります。
ストレスをためず、バランスの良い食事を心がけ、適度な運動をすることで改善することもありますし、漢方薬が症状改善に有効な場合もみられます。症状が続くときは、胃がん、大腸がんなどの可能性を否定するために、一度検査をお勧めします。

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