浦和駅近く消化器内科・乳がん検診 ミモザクリニック|埼玉県さいたま市の消化器内科、乳がん・胃がん・大腸がん検診

医療コラム

閉経後、なぜか健診で「肝数値」や「コレステロール」が上がった方へ。女性の体と脂肪肝の意外な関係

こんにちは。さいたま市浦和区、ミモザクリニック院長です。
「食事には気をつけているはずなのに、閉経を境にコレステロール値が跳ね上がった」 「これまで一度も引っかかったことがないのに、健康診断で『肝機能の異常(AST・ALT)』を指摘された」
当院を受診される40代後半から60代の女性の皆様から、このような声を伺うことがよくあります。実は、女性にとって「閉経」というライフステージの変化は、血管や肝臓の健康状態を一変させる大きな転換点なのです。
今回は、最新の「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020」に基づいた肝臓の知識と、閉経後の脂質代謝(コレステロール)の変化について、詳しく、そして分かりやすく解説します。

1. なぜ閉経すると「数値」が悪化するのか?

結論から申し上げますと、その鍵を握っているのは女性ホルモンの一種である「エストロゲン」です。
エストロゲンは、単に妊娠・出産に関わるだけでなく、実は全身の代謝を司る「守護神」のような役割を果たしています。

閉経によってこのエストロゲンが急激に減少すると、女性の体はこれまで受けてきた「恩恵」を失い、一気に生活習慣病のリスクが高まります。これが、「生活習慣は何も変えていないのに、数値だけが悪くなる」正体なのです。

2. 閉経後の「コレステロール値」の変化と、その落とし穴

多くの女性が驚かれるのが、閉経後のコレステロール値の急上昇です。

悪玉(LDL)コレステロールの急増
エストロゲンの減少により、肝臓でLDLコレステロールを回収する機能が低下します。その結果、血液中のLDL(悪玉)が増え、血管の壁に脂質が溜まりやすくなります。
血管の老化(動脈硬化)の加速
女性は閉経まで、男性に比べて動脈硬化が進みにくいと言われています。前述のようにエストロゲンで血管が守られているからです。しかし、閉経後はその「バリア」が消えるため、男性を追い越すスピードで動脈硬化が進行することもあります。
ここで重要なのは、「コレステロールが高いこと」自体が問題なのではなく、それが「肝臓への脂肪蓄積」や「血管の病気(心筋梗塞・脳卒中)」の引き金になることです。

3. 「お酒を飲まない脂肪肝」が女性に急増している理由

次に、肝臓のお話をします。健診で指摘される「肝数値(AST・ALT、γ-GTP)」の異常の多くは、脂肪肝が原因です。
特にお酒を飲まない女性に多いのが、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)です。

エストロゲン消失による「内臓脂肪型」への変化
閉経前、女性の脂肪は主に「皮下脂肪」として蓄えられますが、閉経後はエストロゲンの低下により「内臓脂肪」として蓄積されやすくなります。肝臓はまさにその内臓脂肪の代表格。肝臓に脂肪が溜まると、肝細胞がじわじわとダメージを受け、数値として現れるようになります。
放置すると怖い「NASH」
脂肪肝は「単に脂肪がついているだけ(単純性脂肪肝)」であればまだ安心ですが、その中には肝臓に炎症が起き、線維化(肝臓が硬くなること)が進む「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」という病態が混ざっています。
最新のガイドラインでも指摘されている通り、NASHを放置すると肝硬変や肝がんへと進行するリスクがあります。女性の場合、閉経後にこのNASHの発症率が急上昇することが分かっており、決して「たかが脂肪肝」と見逃してはいけないのです。

日本人女性に特有の「痩せ型脂肪肝」の恐怖

「私は太っていないから大丈夫」 「若い頃からずっと体重は変わっていない」
そう仰る方にこそ、注意していただきたいのが「痩せ型脂肪肝」です。 実は日本人を含むアジア人は、欧米人に比べて内臓脂肪がつきやすく、BMIが正常(25未満)であっても肝臓に脂肪が溜まるケースが非常に多いのが特徴です。
特に閉経後は、筋肉量が低下しやすいため、体重は変わらなくても「中身(体組成)」が脂肪過多に変化していることがよくあります。健康診断の結果で、ASTやALTが少しでも基準値を超えていたら、体型にかかわらず、また、お酒を飲む飲まないにかかわらず、一度、クリニックを受診してください。

5. 検査のハードルを下げる:ミモザクリニックの取り組み

「再検査の通知が来たけれど、どんな検査をされるのか怖くて行けていない」そう思う方もいらっしゃるようです。
肝臓の検査と聞くと「痛い検査」を想像されるかもしれませんが、最初に行うのは「腹部超音波(エコー)検査」です。

当院(ミモザクリニック)では、女性医師・女性スタッフのみで、リラックスできる環境づくりを心がけています。

6. 私たちができる「自分を守るための対策」

最後に、数値を改善し、未来の自分を守るためのアドバイスをお伝えします。

結びに

女性の体は、ライフステージによってドラマチックに変化します。閉経後の体の変化は、決してあなたが悪いわけでも、努力が足りないわけでもありません。ホルモンバランスの変化という、自然なプロセスの一部です。
大切なのは、その変化を正しく知り、適切なケアを始めることです。
「検査を受けるのが恥ずかしい」「怖い」というハードルを、私たちが一緒に取り払っていきたいと考えています。埼玉県さいたま市浦和区のミモザクリニックに、健康診断の結果を持って、まずはお話しに来ませんか?

 

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