医療コラム

閉経後、なぜか健診で「肝数値」や「コレステロール」が上がった方へ。女性の体と脂肪肝の意外な関係
こんにちは。さいたま市浦和区、ミモザクリニック院長です。
「食事には気をつけているはずなのに、閉経を境にコレステロール値が跳ね上がった」 「これまで一度も引っかかったことがないのに、健康診断で『肝機能の異常(AST・ALT)』を指摘された」
当院を受診される40代後半から60代の女性の皆様から、このような声を伺うことがよくあります。実は、女性にとって「閉経」というライフステージの変化は、血管や肝臓の健康状態を一変させる大きな転換点なのです。
今回は、最新の「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020」に基づいた肝臓の知識と、閉経後の脂質代謝(コレステロール)の変化について、詳しく、そして分かりやすく解説します。
結論から申し上げますと、その鍵を握っているのは女性ホルモンの一種である「エストロゲン」です。
エストロゲンは、単に妊娠・出産に関わるだけでなく、実は全身の代謝を司る「守護神」のような役割を果たしています。
閉経によってこのエストロゲンが急激に減少すると、女性の体はこれまで受けてきた「恩恵」を失い、一気に生活習慣病のリスクが高まります。これが、「生活習慣は何も変えていないのに、数値だけが悪くなる」正体なのです。
多くの女性が驚かれるのが、閉経後のコレステロール値の急上昇です。

次に、肝臓のお話をします。健診で指摘される「肝数値(AST・ALT、γ-GTP)」の異常の多くは、脂肪肝が原因です。
特にお酒を飲まない女性に多いのが、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)です。
「私は太っていないから大丈夫」 「若い頃からずっと体重は変わっていない」
そう仰る方にこそ、注意していただきたいのが「痩せ型脂肪肝」です。 実は日本人を含むアジア人は、欧米人に比べて内臓脂肪がつきやすく、BMIが正常(25未満)であっても肝臓に脂肪が溜まるケースが非常に多いのが特徴です。
特に閉経後は、筋肉量が低下しやすいため、体重は変わらなくても「中身(体組成)」が脂肪過多に変化していることがよくあります。健康診断の結果で、ASTやALTが少しでも基準値を超えていたら、体型にかかわらず、また、お酒を飲む飲まないにかかわらず、一度、クリニックを受診してください。
「再検査の通知が来たけれど、どんな検査をされるのか怖くて行けていない」そう思う方もいらっしゃるようです。
肝臓の検査と聞くと「痛い検査」を想像されるかもしれませんが、最初に行うのは「腹部超音波(エコー)検査」です。
当院(ミモザクリニック)では、女性医師・女性スタッフのみで、リラックスできる環境づくりを心がけています。

最後に、数値を改善し、未来の自分を守るためのアドバイスをお伝えします。
女性の体は、ライフステージによってドラマチックに変化します。閉経後の体の変化は、決してあなたが悪いわけでも、努力が足りないわけでもありません。ホルモンバランスの変化という、自然なプロセスの一部です。
大切なのは、その変化を正しく知り、適切なケアを始めることです。
「検査を受けるのが恥ずかしい」「怖い」というハードルを、私たちが一緒に取り払っていきたいと考えています。埼玉県さいたま市浦和区のミモザクリニックに、健康診断の結果を持って、まずはお話しに来ませんか?