医療コラム

お風呂でできる乳がんセルフチェック。医師が教える「早期発見」の重要性と正しいやり方
こんにちは。埼玉県さいたま市浦和駅西口、ミモザクリニック院長です。
乳がん検診、最後に行ったのはいつでしょうか?あるいは、乳がん検診はうけたことありますか?
さいたま市で開業して、都内のクリニックと比較して、乳がん検診を初めて受ける方、数10年ぶりに受ける方が多いことに驚いています。
毎日の仕事や家事、育児に追われていると、1年、2年と月日はあっという間に過ぎてしまいます。乳がんは、他のがんに比べると進行が比較的ゆるやかであると言われています。しかし、進行がゆるやかだからこそ、実は「落とし穴」があります。 5年、10年と検診を空けてしまっている方や、普段自分の乳房を意識する習慣がない方の場合、気づかないうちに病状が進み、見つかったときには非常に大きな腫瘍になっているケースが少なくないのです。
今回は、埼玉の皆様に今日から実践していただきたい、命を守る習慣「セルフチェック(自己検診)」について詳しく解説します。
乳がんは、自分自身の手で触れて見つけることができる数少ないがんです。「いつもの自分の状態」を知り、変化にいち早く気づくため、ふだんから自分の身体を知るのはとても大事なことだと思っています。
特に、以下のような方は今日からでもセルフチェックを習慣にすることをお勧めします。
乳房は女性ホルモンの影響をダイレクトに受けるため、時期によって硬さや張りが全く異なります。チェックを行うタイミングを間違えると、正常な乳腺の張りを「しこり」と勘違いして不安になってしまうこともあります。
セルフチェックに最も適しているのは、「生理と生理の真ん中」、具体的には生理の開始日から数えて14〜16日目あたりです。
この時期は、排卵期付近で乳腺の張りが比較的落ち着いており、胸が一番柔らかい状態になります。指先の感覚が奥まで届きやすいため、小さな変化や「しこり」を最も見つけやすいゴールデンタイムなのです。
現在、避妊や月経困難症の治療のために「ピル」を内服されている方も多いかと思います。ピルは女性のQOL(生活の質)を上げてくれる素晴らしいお薬ですが、乳腺に関しては少し注意が必要です。
ピルの種類や体質にもよりますが、服用によって「線維腺腫(せんいせんしゅ)」という良性のしこりが大きくなったり、胸の張りや痛みが誘発されたりすることがあります。
「薬を飲んでいるから胸が張るのかも」と思い込んでしまい、その陰に隠れている本当の「がん」を見逃してしまうのが一番のリスクです。ピルを内服中の方は、ご自身でのセルフチェックを欠かさないことはもちろん、一年に一度は必ず乳がん検診(エコーやマンモグラフィ)を受けるようにしてください。

石鹸で手が滑りやすくなるお風呂場は、セルフチェックに最適な場所です。
セルフチェックで見つかるしこりの多くは良性のものですが、それを自分で判断するのは非常に困難です。
「気のせいかもしれない」「もし悪いものだったら怖い」と、受診を先延ばしにするのが一番危険です。前述した通り、乳がんは進行がゆるやかなケースが多いからこそ、「数年前からあった気がするけれど、痛くないから放っておいた」という間に、治療が難しくなるまで大きくなってしまうことがあるのです。
ミモザクリニックでは、浦和区の女性たちが「ちょっと気になることがあって」と、気軽にドアを叩ける環境を整えています。
乳がんは、早期に発見すれば決して怖い病気ではありません。5年、10年と検診を空けてしまうリスクを避け、毎月1回のセルフチェックを習慣づけましょう。生理開始から14〜16日目。この数分間の習慣が、あなたの人生を大きく守ることにつながります。
「最近チェックしていないな」とドキッとした方、あるいは「触ってみたけれど、これが正しいのか分からない」という方。どんな些細なことでも構いません。気になることがありましたら、ぜひ、クリニック受診をお勧めします。